はじめて登山用バックパックを買う人の多くは、まず頭の中でリットル数を決めて始めますが、それは出発点として間違っています。実際に最初に決めるべき数字は、何泊分の荷物を背負うか、です。それが決まれば、容量もフレームもヒップベルトも、バックパックに関する残りはほぼ自然についてきます。
デイパックと多日数用バックパック、実際に何が違うのか
デイパックはたった一つの仕事のために作られています。朝起きてからその日のうちに車や自宅に戻るまでに必要なものを運ぶことです。水、行動食、上着一枚、応急セットくらい。多日数用バックパックはもっと大きな仕事を担います。テントやハンモック、寝袋とマット、調理器具一式、数日分の食料、着替えまで、移動式のシェルターシステムまるごとを背負わなければなりません。
その仕事の違いはフレームに表れます。デイパックはたいていフレームがないか、軽い内蔵ステーが入っている程度で、ヒップベルトがあってもただの薄いウェビング一本で、荷物を軽く安定させる程度です。多日数用バックパックは硬い内蔵フレームを中心に組まれていて、ヒップベルトは厚くパッド入りで、バックパックの位置を保つだけでなく実際に重さを支えるように作られています。二つのバックパックを比べるときに一番わかりやすい構造上のサインはここです。リットル数を見る前に、まずヒップベルトを確認することです。

実際に何リットル必要なのか、日数別ガイド
リットル数は結局のところ何泊分かの代わりの数字なので、表にしておくと役立ちます。
20リットル未満。 水と行動食くらいしか持たない、短くて天気の良い日帰り山行。
20から35リットル。 上着、水、応急セットまで必要な終日の日帰り山行。ほとんどの日帰り用デイパックがここに入り、涼しい時期の日帰りなら35リットルあたりまで伸びることもあります。
30から50リットル。 一泊から二、三泊程度の週末山行。寝るための装備は背負うものの、荷物自体は軽く保つとき。
50から70リットル(最大80リットル)。 三泊から五泊の多日数山行。食料の体積とシェルターシステム一式が積み重なり始めます。
70リットル以上。 長期山行や冬季遠征。四季用テントや余分な防寒具といったかさばる装備が、あっという間にリットルを食っていきます。
使えるおおまかな目安が一つ、容量が10リットル増えるごとに、食料一日分、ベアキャニスター、あるいはもう少しかさばる寝具一式が一つ入る余地ができます。二つのサイズで迷ったら、単に数字が大きいほうではなく、その追加の容量が何を入れるためのものかで考えてみてください。
フレーム、ヒップベルト、トルソーフィット、サイズよりも構造が大事な理由
はじめて買う人が見落としがちで、見落としてはいけない数字があります。きちんと合った泊まりがけ用バックパックなら、荷物の80パーセント以上は肩ではなくヒップベルトを通じて腰に乗るべきです。ヒップベルトが頼りないと、リットル数が山行の日数にどれだけ合っていても、それをこなせません。だからフレームとヒップベルトは、容量とは別に、それ自体で一つの購入基準になります。
フィットは身長ではなくトルソーの長さから始まります。首の付け根の骨の出っ張りである第7頸椎(C7)から、腰骨の上部である腸骨稜まで測ります。身長が同じ二人でも、トルソーの長さが違えば合うバックパックのサイズは変わることがありますし、サイズ幅はブランドやモデルによって違うので、スモール、ミディアム、ラージがブランドをまたいで同じように対応すると決めつけず、必ずそのモデルのサイズ表を確認してください。
合うサイズを選んだら、ヒップベルトのフィットも直接確認します。パッドが腰骨の前側を少し越えて続いているか、中央のバックルの両脇に指一本分くらいの余裕があるか。ヒップベルトが高すぎたり低すぎたり、バックルのところで挟まれるように締まったりすると、スペック上どれだけ良いバックパックでも重さをきちんと支えられません。

最初のバックパックはどちらにすべきか
これから登山を始める人の場合、答えはたいていデイパックが先です。より安く、負担の少ない買い物で、入門クラスのデイパックはだいたい40ドルほどから見つかりますし、汎用性も一番高くて、同じバックパックが日帰り山行にも通勤にも旅行にも使えます。街中や整備された日帰りコースで60リットルのフレーム付きバックパックを背負う理由はありません。
50から65リットルの多日数用バックパックへのサイズアップは、実際に泊まりがけや多日数の山行が予定に入ってからで十分です。多日数用バックパックは値段も高く、重さも増し、フィットもより丁寧に合わせる必要がありますが、そのどれも、本当にシェルターシステムまるごとを何泊分も背負うようになるまでは元が取れません。「念のため」大きいほうを先に買うと、たいてい何年も日帰り山行のために高価で大きすぎるバッグを背負うことになります。
知っておく価値のある機能が一つ。多日数用バックパックの中には、取り外し可能なデイパックモジュールが付いているものがあります。ベースキャンプから日帰りコースや山頂アタックに出かける計画があるなら便利です。両方のタイプの山行をすることがすでに思い描けているなら、このハイブリッド機能があるかどうかを確認してみる価値があります。
購入チェックリスト、フィット、機能、いつアップグレードするか
会計に進む前に、これを確認してください。
トルソーの長さは推測でなく実測。 C7から腸骨稜まで測り、その数値を対象モデルのサイズ表と照らし合わせる。
ヒップベルトのパッドが腰骨を越えて続いているか、バックルの両脇に余裕があるか、多日数用バックパックなら実際に重さを支えられるだけの硬さがあるか確認する。
容量は装備リストではなく泊数から決める。 何泊分の荷物かを先に決めて、そこからリットル数の範囲を選ぶ。逆の順番にはしない。
多日数用なら通気性のある背面パネル。 何日にもわたる重い荷物には、デイパックよりずっと多くの空気の流れが必要になる。
アップグレードのきっかけは気分ではなく予定。 泊まりがけの行程が実際にカレンダーに入ったときに多日数用バックパックへ移る。大きいバックパックのほうが本格的に見えるから、という理由では移らない。
参考文献
- REI エキスパートアドバイス — バックパックの選び方 — デイパックと多日数用バックパック全般のサイズとフィットの基本。
- REI エキスパートアドバイス — デイパックの選び方 — デイパックの容量幅と使用場面。
- REI エキスパートアドバイス — バックパックのフィットとトルソーサイズガイド — トルソー長の測り方とヒップベルトのフィット確認法。
- REI Co-op — 泊まりがけ・多日数用バックパッキングパック — 山行日数別の多日数用容量幅。
- GearLab — 登山用デイパックの選び方 — デイパックのサイジングと機能ガイド。
- Light Hiking Gear — 日帰り用バックパック対多日数用バックパック — 詰め込みすぎないサイズの選び方。
- Washington Trails Association — バックパックの選び方 — 登山団体による実践的な選び方ガイド。
この記事の作り方
この記事は、なぜバックパックのサイズが15リットルから80リットルまでカテゴリーの境目もなくずっと続いているのか、はじめて買う人が必ずぶつかる疑問から始まりました。容量の幅と地形ごとの枠組みは、REIのエキスパートアドバイスのデイパックとバックパッキングパックの項目に拠り、フィットの仕組みであるトルソー長と、荷物の80パーセントをヒップベルトが支えるべきという原則は、REIの専用フィットガイドと照らし合わせました。サイジングの考え方はGearLab、Light Hiking Gear、Washington Trails Associationから取り入れています。選択の視点はChexlowで比較できる登山用バックパックの範囲に置かれているので、記事の薦めは実際にここで比べられるバックパックを反映しています。
Chexlow編集部がまとめました · 記事内の画像はAIイラストです




