よくある光景があります。気になるローカットのスニーカーを見つけて、評価をチェックして、「サイズ通り」というレビューをいくつか見つけて、いつもの数字でわりと自信を持って注文する。
届きます。長さは問題ない。でも前がきつく感じたり、かかとが少し浮いたり、足の甲が紐に押されたり。いつも履いているサイズなのに、どこかしっくりこない。
レビューが嘘をついていたわけではありません。ただ、違う足の話をしていただけです。「サイズ通り」とは、「私の足には、このひとつのモデルでサイズ通り」という意味。正直な感想ではあるのですが、自分にとってはほとんど役に立ちません。合うか合わないかを決める部分が、その数字の下に隠れているからです。
その隠れた部分には名前があります。ラストです。
「サイズ通り」は、よその人の足の話
サイズのレビューが実際に伝えていることを考えてみてください。あなたが一度も測ったことのない足を持つ誰かが靴を履いて、合うかどうかを報告した。その人の足が細くて、あなたの足が幅広なら、その人の「サイズ通り」は、あなたにとっての「きつい」になりえます。同じ言葉で、結果は正反対です。
だから同じ靴に対して、十件のレビューが真っ二つに割れることがあります。半分は「小さめなのでワンサイズ上げて」、もう半分は「ぴったり、サイズ通り」。どちらも自分の足については本当のことを言っています。靴がその間で変わったわけではありません。
つまり、本当に役立つ問いは「これはサイズ通りか」ではありません。「どの足にとってサイズ通りか」です。そう捉え直した瞬間から、見知らぬ人に判断を預けるのをやめて、実際に合う・合わないを決める二つを自分で読み始められます。サイズの数字と、その下のラストです。
サイズの数字は、自分の足の長さではない
サイズの数字は自分の足を測ったものだと、多くの人が思い込んでいます。たいていは違います。シューズサイズは三つのうちのどれかを指しうるからです。素足の長さ、靴の内側の空間の長さ、あるいはその靴を作ったラストの長さです(シューズサイズ)。
メーカーが基準にするのはラストです。実際に自分の手で握っているのがそれだからです。出典も、ラストの長さは「メーカーにとって最も使いやすい。靴を作るのに使った道具そのものだけを指すから」と述べています(シューズサイズ)。
そしてラストは、自分の足と同じ長さではありません。足が曲がって動く余裕が必要なので、メーカーはゆとりを足します。足の長さに内側の空間としておよそ15mmを加え、ラスト自体は合わせる足よりサイズで二段階ほど長く作られます(シューズサイズ)。ここに落とし穴があります。このゆとりをどれだけ足すか、決まった基準はありません。メーカーがそれぞれ自分で決めています。だから二足のスニーカーがどちらも「42」と刻印され、どちらも誠実に作られていても、足の前に残る空間の量はそれぞれ違ってきます。
「ハーフサイズ上げて」というアドバイスが出回るのは、まさにこの差のせいです。魔法ではありません。あるブランドのゆとりが別のブランドより小さいというだけのこと。レビューを書く人が、その差を長さで埋めているのです。

足がどこに収まるかは、ラストが決める
長さはひとつの軸でしかありません。残りはラストが決めます。ラストは靴を作る基準になる足の形をした木型で、つま先、甲、そして左右の靴の形の違いまで形づくります(ラスト)。幅の表記を見る前から、靴が狭いか、ゆったりか、低いか、高いかが伝わってくるのは、この木型のせいです。
特に二か所が大事です。ひとつめはつま先。ミニマルなスニーカーは、長く細いつま先のときに写真映えします。横から見るとすっきりしますが、前足部が広い人だと前がつまります。丸いつま先は写真では地味でも、足の前側はずっと楽です。レビューが「ワンサイズ上げて」と言うとき、その多くは狭いつま先を長さで解決しています。つまりは解消されますが、今度はかかとが泳ぎます。
ふたつめは、足のボールが当たる位置です。ボールとは中足骨の頭の下にある厚みのある部分で、歩くときに足が自然に曲がる地点です(足のボール))。靴は、自分の曲がる地点がちょうど足のボールの真下にあるとき、いちばんよく曲がります。足をきちんと測るとき、長さだけでなくアーチ長、つまりかかとから足のボールまでの距離も測るのはそのためです(ブランノック測定器)。スニーカーの曲がる地点が自分のボールより後ろや前にあると、紙の上の長さがどれだけ整っていても、靴は歩くたびに足とぶつかり続けます。
サイズ表を読む前に、自分の足を読む
ラストは変えられませんが、合わせることはできます。それには自分の足について三つを知ることから始めます。長さ、いちばん広いところの幅、そしてどこが広くてどこが細いかをおおまかに、です。
幅は箱の上に、文字でそっと書かれていることもあります。北米式の表記では文字で表され、基準は誰のために作られた靴かで変わります。メンズやユニセックスの標準はたいていDで、ウィメンズの標準はBが多く、そこからE、EEと幅が広がっていきます(シューズサイズ)。ただし段階の間隔はごくわずかで、実際の幅もブランドによって変わるので、文字だけでは正確な差はつかめません。それでも、普段の靴も足のボールのあたりがよくきついなら、そのブランドが想定した標準より自分の足が広いというサインです。それは大きいサイズでは解決しません。必要のない長さが増えるだけです。
すでに持っている靴を手がかりにしてください。いちばん合う一足を出してきて、どこがゆったりで、どこがぴったりかを見てみる。前は広くてかかとは細い足なら、靴全体を大きくするのではなく、つま先が丸くてかかとをしっかり押さえてくれる靴が合います。逆に足全体が細めなら、長く細いラストがもともとそういう足のために描かれたのかもしれません。今履いている靴が、もう実験を終えてくれています。あとはその結果を読むだけです。

では、スニーカーをどう自分の足に合わせるか
「サイズ通りか」はいったん置いて、もっと小さな問いを三つ立ててみてください。つま先は自分の足の前側に対して十分に丸いか。表記された幅、あるいはラストの見た目は、細そうか、ゆったりしていそうか。そして、その長さはかかとを押さえてくれるか、それとも滑らせるか。
サイズの間で迷っているなら、安全な選び方はルールではなくラスト次第です。ゆったりした丸いラストは、小さいほうがすっきり合うことが多い。人がサイズを上げるのは細いラストのほうで、それも結局は幅の問題を長さで解こうとしているので、室内で試せる返品条件のほうが、どんなレビューよりも値打ちがあります。
ひとつだけ正直に覚えておきたいことがあります。「サイズ通り」は、いつだって書き手の足が、そのひとつのモデルで合ったという話にすぎません。自分の足の長さ、幅、そしてその下のラストの形が、実際に合う・合わないを決めます。数字を信じる前にこの三つを読んでおけば、オンラインでのサイズの誤算は、たいてい静かに消えていきます。
候補のスニーカーが数足あるなら、価格だけを比べないでください。つま先の形、表記された幅、ラストの見た目も並べて見比べてみる。合う・合わないが本当に決まるのは、そこだからです。





